ガラケーからスマホへ

 (ガラポガス+携帯電話)=ガラケー。ガラパゴス化という言葉が一時流行りました。ビジネス用語のひとつで、孤立した環境(市場)で「最適化」が著しく進行すると、エリア外との互換性を失い孤立して取り残されるという、進化論におけるガラパゴス諸島の生態系になぞらえた警句である(Wikipediaより)。意味転じて、ガラポガスとは日本独自の仕様(機能)を持ち、日本以外では通用しないモノや文化を言うようです。まさしく日本の携帯電話はimodeやお財布携帯、その他便利な機能が満載ですが、これらの機能の多くは日本国内限定だということです。

 

 一方、今や就活に必須アイテムとなっているスマートフォーン(略称、スマホ)。アップルのiPhone、Android(アンドロイド)型スマホなどが凄い勢いで普及しています。ガラケーとスマホの保有割合はここ数年で逆転すると言われるほど、スマホは今後の携帯電話の主流となるでしょう。あえて携帯電話と言っているは、スマホには電話機能がありますので、電話であることに間違いはありません。しかし、スマホはもはや携帯電話ではなく、小型のパソコンなのです。従って、スマホはパソコンと同じように、セキュリティに注意しなけらばならない持ち物なのです。

 

 昨年、福井市中央工業団地協同組合の会員企業向けに、情報セキュリティ対策セミナー」を実施しました。最近話題の標的型攻撃ウイルスの脅威、情報セキュリティの被害者が加害者にもなりうること、情報セキュリティ対策を怠ると社会的信用失墜、売上激減という厳しい制裁をうけることなど、お話をしました。特に強調してお話ししたのは、パソコンとなったスマホのセキュリティ対策です。スマホの利活用は個人だけでなく、業務でも増えてきています。スマホの普及に伴い、スマートフォンを狙った攻撃も多数確認されるようになってきました。


 紛失・盗難スマートフォンは、それ自体がデータを格納できるストレージになっているなどガラケーよりも豊富な機能を持っているため、ガラケーの場合より大量でかつ機敏な情報を保有している確率が高く、影響がより大きくなります。どこでもいつでもインターネット環境があれば、いろいろなネットワークに接続できるのがスマホ。従来のガラケーと比べて接続も可能な種類が多く、高速大容量の通信が行えることから、意図しない情報流出など、影響がより大きくなります。スマホのセキュリティ対策としては、現時点ではスマホOSに対するセキュリティパッチ提供までに時間がかかるなど、PCと同様のセキュリティ対策を実施することが難しい状況のようです。基本はスマホはパソコンであるという認識を持ち、パソコンに施しているセキュリティ対策をするとともに、情報アクセスに対するモラルをスマホに対しても持つことでしょう。アプリケーションのダウンロードには細心の注意を、いやダウンロードしないでおきましょう!