経営とITへの橋架けが変ってきた!

 

 スマートフォーン、タブレット端末、無線・Wifi接続、クラウドサービス・システム、SNS(ソーシャルネットワークシステム)、インターネット等々。これらITのキーワードは私たちの生活はもちろん、企業の経営におけるIT利活用のあり方を大きく変えようとしています。昨日昨年設立したLLP IT経営アドバイザリの事業計画を作成すべく、ミニ合宿を行いました。3人の設立メンバーと交わした熱い議論、その中で認識をあらたにしたことは、「経営とITへの橋架けが変わってきた!しかし・・・」でした。

 

 これまでの企業におけるIT化(情報システム)は、定められたプロセスにもとづいて行われてきました。企業の経営目標を実現するため、企業の課題(やるべきこと)を明確にし、経営戦略を策定する。経営戦略にもとづいて、、課題を解決・実現する手段としてITを活用するIT企画を策定する。RFP(提案依頼書)を介してITベンダーを選定してITを調達する。企業の要求事項をITベンダーは要件として定義し、要件定義をもとに情報システムを設計し、システムを作る。情報システムを運用し、当初の経営課題の解決・実現を図る。これらのプロセスを経てIT化を実現するためにはある一定の期間が必要になります。そのことは、期間に見合ったIT導入費用がかかるということを意味しています。 

 

 今、iPhoneに代表されるスマホ(スマートフォーン)の保有率はすごい勢いで伸びています。スマホは携帯電話というよりは、超小型のパソコンです。スマホより画面の大きいタブレット端末(Apple製品ではiPad)も個人的に、あるいはビジネスで多くの人が使うようになってきました。これらは、手軽に持ち運べるパソコンですから、インターネットに接続して、いつでもどこでも自分の欲しい情報やデータが取り出せます。仕事においては、会社のシステムに接続してお客様に自社の商品を見せることも、お客様の欲しい商品の納期も即答することも出来ます。一方、ITのサービス化も進み、クラウドサービスが従来の情報システムを大きく変革しています。使いたいときに、費用をかけずに、素早くサービスとしてのITを活用する。課題の解決・実現が見込めなければ、直ぐにITを使うことを止める。そして新たなITを探してくる。いわゆるトライ&エラーで企業の経営課題に直結するITを使いながら選定する。

 

 ITCプロセスと言われるこれまでのIT経営のアプローチでは、距離のある経営島からIT島へ橋架けするにはそれなりの期間と費用を覚悟して頑丈で安定した橋を架ける必要がありました。しかし最近は、少し様子が変わってきました。ITの進化により、経営島からIT島へ距離が小さくなってきたのです。これまでは、ある一定期間を要するシステムの完成を待たないと、経営あるいは業務の課題が解決・実現できるのかを検証することができませんでした。検証した結果、企業の要求、期待を満たさないシステムになっていたことも多々あります。しかし今は、トライ&エラーで、迅速に大した費用をかけずに、ITの経営への成果を確認できるようになってきたのです。経営島からIT島へ橋架けの方法が変わってきたからです。柔構造で手直しの利く橋を短納期で費用もあまりかけずに架ける。しかし・・・・・?。このような方法でITして企業が期待する経営の効果・成果が得られるのだろうか。トライ&エラーでIT化して成功するための重要成功要因は、しっかりした経営戦略があり、これにもとづいたIT化のトライ&エラーであること。LLP IT経営アドバイザリの仲間と合意したことです。