問題解決のヒントがここに

「某幼稚舎(多分慶応でしょう)の入学試験問題です。解答時間制限が5分。問題はこうです。4人の男の子が図のように部屋の中に隔離されています。この4人にはあらかじめ次のことを知らされています。部屋に入っているのは全部で4人であること。黒いキャップを被っている人は2人、白いキャップを被っているのが2人。そして自分が何色のキャップを被っているかは知らされておらず、自分で自分の頭のキャップを手にして見るのは駄目。またA君とB、C、D君との間は壁で仕切られて相手が見えない。全員後ろを振り向いて見ることも絶対だめ。さて、ここまでの条件をこの4人に話した上、自分が何色のキャップを被っているかわかった人は声を出して答えてください、部屋の外から先生が問いかけるのです。ここからが問題です。しばらくの沈黙があった後、自分のキャップの色を当てた少年がいます。それはA、B、C、D4人のうち誰で、その理由はなぜ?という問題です。トンチでもなぞなぞでもありません。極めてまじめな問題なのです。幼稚園生はすぐに答えてしまうのだそうです。」
 
 出典はFacebook友達の投稿をシェアしたものです。面白い問題ですので、多くの人にシェアされています。実際自分で考えてみると実感します。いかに私たちの頭が固くなっているかを。私なんか、2月2日と3日名古屋に出張していましたが、その間、時間があると考えていました。しかし、ギブアップです。
 
 今年はITコーディネータとして多くの中小企業を支援しました。これまでの経験知とITコーディネータのバイブルとなっている「ITCプロセスガイドライン」を武器に、お困りごとを聞き、問題解決を一緒に考えてきました。しかし本当に問題の解決になっている支援だったのだろうか、自問自答することがあります。自分の型にはめて問題解決することへの疑問です。この幼稚舎の入学試験問題にギブアップし、しばし、考えさせられました。
  
 「しばらくの沈黙があった後・・・」、この問題の大きなヒントとなる先生の言葉。先生の言葉が意味する状況を捉えて物事を判断できた子供、この子供だけが問題を解けた。柔軟な思考を持ち、問題解決できる力。頭の固くなった私にとって、ITコーディネータとして真に中小企業の問題解決にお役に立てる支援をするためには? 柔軟な思考と周りの環境から問題解決の手がかりを探る力が必要。このことを教えてくれたのは、情報提供してくれた某幼稚舎の入学試験問題。この問題を投稿してくれたFacebook友達。そしてFacebookというSNS。私にとって有難い情報源になっています。